【まとめ】その1…プロサンプション活動と企業ビジネスとを取り結ぶ各種スキーム(後半)

こんにちは。大広の梅田です。

(字数の関係で前半後半に分けました。以下、前半からの続きです。)

以上のようにまとめてみると、(プロサンプション研究においても象徴的な)Twitterを活用したビジネスも多様に考えられ、具体事例も出てきていることが分かりましたが、ここで考慮すべきことは、いずれも「基本的には企業自身が直接Twitterに関わる(企業自身がTweetする/企業がTwitter本社と協業する)必要がある」ということです。

一見、代理できそうな「間接連動」の「企業プロモーションとしての活用」についても、短期的なキャンペーンであれば綿密なシナリオを組んだ上で実施して期間終了とともに閉じる、ということは可能と言えば可能ですが、中長期的な永続活動をする企業アカウントの場合は(既存の体制での)代理実施がほぼ不可能です。広告エージェンシーが考えたTweetを都度企業に確認して・・・といった体制ではリアルタイムで関係性を構築していくTwitterの良さは活かされませんし、そもそも企業活動の発露としてのTweetであるべきなので、代理という立場での実施は本質的ではありません。

また、このような話しは、Twitterに限らずソーシャルメディア全般に言えることだと思います。例えば、mixiにおいても、企業/商品情報に近ければ近いほど、企業自体が運営する必要性が高まります。(※遠い場合はルールを決めておいて代理運営することは頻繁にありますが、近くなればなるほど都度の確認=企業の意志が必要になりますので)

ということで、「プロサンプション活動を企業活動と取り結び、ビジネスにつなげる」ことは十分に考えられ、(以前にも触れましたが)今後、生活者のプロサンプション活動がより一層、存在感を増してくることが予想されている環境下では、積極的に検討すべき事項であることが、本ブログの記事連載で提起できたのでは、と思います。

そこで次回は、いよいよ大詰め「では、一般企業ではなく、広告エージェンシーにおいてはどうか?」ということを考えてみたいと思います。

カテゴリー: 研究仮説の発表/議論 — 梅田 2:15 PM  コメント (322)

【まとめ】その1…プロサンプション活動と企業ビジネスとを取り結ぶ各種スキーム(前半)

こんにちは。大広の梅田です。

前回では「プロサンプション活動で獲得した『評価』を金銭価値に(直接的に/間接的に)変換する“各種アプローチ”」を、『魔法のおなべ』『FREE』を参考に、12の分類に整理しました。

今回は、その詳細を過去事例から・・・とも思っていたのですが、『魔法のおなべ』『FREE』に出ている具体事例の焼き直しになってしまうので、今回は視点を先に進めて、「現在の環境におけるビジネスへの具体的な活用」について考察してみます。

まず、一般企業における「プロサンプションの活用」(≒ソーシャルメディアの活用)についてです。

※ソーシャルメディアの活用は即ちソーシャルメディア上におけるユーザーのアクティブな活動(≒プロサンプション活動)をどう各企業のビジネスに関連付けるか、という議論に他ならないので、ここではあまり区別をしません。

※「プロサンプション」という言葉は、より純粋に活動のモチベーション等を研究するときに(ソーシャルメディアに限定しない形式で対象を捉えられるので)意義が出てきますが、このようなビジネス検討フェーズに入ると、実際上での議論が多くなるので、ここでは「プロサンプション活動」≒「ソーシャルメディア上での活動」として考えたいと思います。

さて、ここ1年で、企業のソーシャルメディアの活用がずいぶんと進んだ印象があります。欧米では、四角に囲まれた1文字のアルファベットのマーク「t=Twitter)」「f=facebook)」が、ブランドサイト/商品/広告など所構わずに並んで付いているのが見慣れた光景になっています。

日本でもTwitterの盛り上がりは顕著であり、企業のTwitter活用が、「企業とソーシャルメディアとの関係性を如何に取り結んでいくか」という議論を推進しているように映ります。

そのTwitterですが、プロサンプション研究においてあらゆる意味で象徴的です。過去にまとめた資料を見返してみても、ポイントにピッタリと当てはまります。

例えば、発散的なプロサンプション活動を企業にとって集束的にするための「コーディネートの3つのポイント」(こちらの記事からダウンロードできるパワーポイント中に詳細アリ)です。ポイントの1つ目「ユーザーコンテクストの理解と承認(ユーザー活動の文脈を踏まえた上で、「共同開発者」として正式に承認する)」ですが、これはTwitter(の企業公式アカウント)における「フォロー(する/される)」行為がそうです。2つ目「ユーザーとの会話の継続とその可視化(ユーザー活動を企業に取り入れ続けることで、その成果が新たな活動指針(Vision)となる)」は、「@(リプライ)」と「RT(リツイート)」がピッタリです。3つ目「ユーザーモチベーションの向上(「共同開発者」の関係構築が、モチベーションの向上にも企業成果の向上にも繋がる)」は、ポイント12を継続することで成果が得られるということを示唆しており、実際そのような企業が出始めています。

そこで、このTwitterを活用した企業ビジネスの具体事例を見ていきましょう。前回の記事で整理した分類(の図)で考えてみます。

まず、「freemium」ですが、例えば(Twitterへのポストをパブリッシャー・コンテンツの一部として捉えるなら)パブリッシャー・ビジネスが挙げられます。内容の一部をTwitter上で読ませ、続きを読みたい場合はそのパブリッシャー企業のサイトに誘導して(PV増による企業サイトの広告収入)コンテンツを読ませたり、有料課金したりするケースです。

次に、「放題」ですが、Twitterにおける「有料アカウント(フォローするには課金が必要)」があります(Twitter公式のビジネスではなく、APIを活用したサードパーティのビジネスです)。そのアカウントの内容を読むためには最初一定額を支払う必要がありますが、その後は読み放題となります。

また、「直接相互補助」は、(ちょっと微妙ですが)「注文サービス」があります。Twitterからの注文は無料で出来て、有料の商品を買うことができる・・・といったサービスで、海外では既にピザ屋さんやタクシーの事例があります。(※ここはもっと深堀りできそうです)

そして、「間接連動」は、「企業プロモーションとしての活用」が最も考えやすいものでしょう。企業アカウントによるコーディネートでユーザーのTweetを活性化し、企業/商品関連情報を広めてもらい、購買(やそれに類する具体的なアクション)に繋げる、というスキームです。平たく言えば、企業とユーザーがコミュニケーションを楽しんでいるうちに自然とそれが(ユーザーが生成してくれる)広告・プロモーションになっている、ということです。こちらの具体事例は山ほどあり、Twitterに触れていれば(それを告知するバナー広告もさかんに出ているので)自然と出会えます。

最後に「三角市場」ですが、これはそのまま「広告ビジネス」が分かりやすいと思います。TwitterAPIを活用した各種サイト(ex. ピーチク)が立ち上がっていますが、それらサイトはTwitterAPIを無料で活用でき、無料のコンテンツ生成(ユーザーのTweet)によるPVを獲得でき、広告収入を得ることが出来ます(※ピーチクのサイトにはまだ広告は入っていないようです)。

・・・以上のことをまとめて言えることは(字数の関係で)後半に続けて書きます。

カテゴリー: 研究仮説の発表/議論 — 梅田 11:30 AM  コメント (998)